『尿路結石』の施術
令和を迎えた5月2日のことですが以前に顔面神経麻痺でご通院されていた方が『腰が痛い』ということで久しぶりにご来院いただきました。
しかし、何か?様子がおかしい腰痛なので色々と聞いているとどうやら『尿路結石』のような感じでしたのでその時の施術をご紹介させていただきますね。
経絡施術を始めたばかりで経験があまりない方もいつかはできるようになるので是非、頭の片隅に置いておいてください。
こういう患者さんはこれからかなり増えると思いますよ。
『50歳 男性 会社員』
2週間ほど前から腰が重だるくなり、動くと痛いのか?じっとしていても痛いのか?自分でもよく解らない状態であるということでした。
一番痛いのは
『ずっと、座っている状態』
ということではじめは
『脾』
の反応だと思い、動作検査や脈診、腹診を進めていたのですがどうも違うのです。
右の『志室』辺りから腸骨筋や大腰筋辺りに異常な緊張があるにはあるんですが痛みの割に炎症っぽい感じもない。
『尿路結石や胆石やったことない?』
と、解らないので聞いてみると
『そうですよね、前に何度かあったんですがやっぱり、石ですよね~。』
と、言ってくれたので決定しました。笑
そこで病状の五行分類をすると
①座位でひどくなる腰痛 → 脾土・胃(肌肉)
②立ち座りが辛い → 肝木・胆
③お腹にガスが溜まる → 脾土・胃
証;脾虚肝実
取穴;大陵、太白、太衝、解谿、陽池、腎兪、志室
取穴の考え方としては
座位で痛む、お腹にガスが溜まって、排便後もスッキリしないのは脾土の変動で
排泄機能に問題が生じていると考えます。背部の兪穴の反応をみながら筋肉の緊張が取れるところを的確に探すことが本症状では大切になります。
その前に、肝(筋肉)を緩める必要がありますので太衝を使いました。
結果
志室を施術中に緊張が緩むことを確認できましたので動いてもらうと痛みはないとのことでした。
背部を施術中に『スッと抜けたのが解った』そうです。
中々、難しい施術ではありますが邪をしっかりと取ることで筋の緊張が解けます。
その後に落ち着いて、背部兪穴を探せば、反応の強い箇所が解りますので是非、覚えておいてください。
年に1-2人はいるかもしれませんよ。