『リウマチ』の施術
治療院にご相談に来られるリウマチの患者さまは、罹患や発症後、数年以上が経過している場合が多いのが通常です。今回は、発症後15年が経過している方のご相談がありましたので、その模様をお伝えしてみようと思います。
70歳、女性の方、55歳の時にリウマチの診断を受け、ステロイドをずっと服用しているとのこと。現在も時々、手首や足首が腫れて、動けなくなるということです。一時期、高ステロイド剤を服用していたが、めまいと吐き気が酷くて変更してもらったそうです。
手首は両側共に背屈できない状態で、足首は左アキレス腱がほとんど伸びない状態、膝は完全屈曲はできないものの痛みはないとのことでした。
四肢に対するケアはもちろん重要ですが、ここで最も重要視する点は『呼吸の改善』です。四肢に目が行きがちですが多くのリウマチ患者さんは『肋骨や鎖骨の胸郭』の可動域低下がみられます。
この場合、睡眠障害が起こるもしくは自己回復を見込めないので胸郭に対するアプローチはとても重要になります。
脈状;沈・遅・虚
証;脾虚肝実
取穴;隠白・労宮・行間・陽稜線・委中
リウマチなどの陰病の施術は邪を目的にするよりも陰を補うことを主な目的にすることが多いですが、その時の状況によって、邪の様子も見ておく必要があります。その観察によって、腫れや関節痛を最小限に留めることができます。
今回は以上になります。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。