『右手が握れない』方の施術
突然、握力がなくなるというご相談は年に1-2人くらいあります。
当然ですが脳血管障害、頸椎の異常が疑われますのでほとんどの方が精密検査を受けた後にご来院されます。
そして、その中でも『何も異常が見つからない』方がご相談に来られることになります。
一応、頸椎の間が狭いというような診断をほとんどの方が受けられていますが実際に頸椎の神経圧迫によるものはほとんどありません。
では、何が原因かというと
『脇下のリンパ節やリンパ胸腺』
に腫れや緊張があることがほとんどです。
この部で神経や血管を圧迫しているために手や指の筋肉が動かなくなっているんですね。
こういう場合、
『左と右で原因が違う』
ことだけは頭に入れておいていただきたいです。
右のリンパ胸腺は『右の胸だけのリンパ液』が集まります。
左のリンパ胸腺は『体中のリンパ液』が集まります。
今回の患者様の場合は右手が不自由になりましたので右について考えると
右の胸にある臓器は『肺と肝臓』です。
そこからおのずと証が見えてきます。
脈状を診て、左右で脈の強さが極端に違う場合は圧迫がかなり進んでいますので頻繁に施術にお越しいただかないと自己回復は見込めません。
今回の場合は
証;腎虚心実
ではじまり、次の日には肝虚肺実と変化しました。
1週間後の5回目の施術時には握れるようになりましたがしびれ感と肘の痛みが中々、取れませんでした。
その他に肩関節と肋骨の可動域を上げるように整体施術とマッサージも行いました。
ちょっと、難しくて、緊急を要するご症状ですがきちんと対処すれば大丈夫ですので取り組んでみて下さい。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。