風邪(ふうじゃ)

癲癇(てんかん)

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先週の土曜日のことですが癲癇の患者さんが来られました。

  
 
中々、お目にかかれないと思いますがシェアしておきますね。

 
 
 
【癲癇(てんかん)】

急驚風と慢驚風に分けることが出来ます。

急はいわゆる急性の発作が起こることで一般にいうところの癲癇発作にあたります。
東洋医学的には
『発熱・意識消失・手足の痙れん・牙関緊急・両眼直視・躯幹の強直・甚だしければ後弓反張などがみられる。』
と表現されます。

慢驚風も発作や意識障害が見られることはありますが急驚風ほど激しいものではありません。
通常、『元気がない、微弱な痙攣、食いしばり、目を閉じ、口を開くなど』の症状が見られます。

   

  
双方ともに『肝木』の病変ではありますが慢驚風は病変が進み、もしくは先天的に『脾土』に異常をきたしていることが多いようです。

 
 
昔は幼児や子供に見られる病気の代表的なものとして、紹介されていましたが現在では10代後半から20代の方にも見られることがありますので注意が必要です。
 
 
 
今回、当院に来院された方も21歳男性でした。
 
 
中学生のころから登校拒否、うつ病と診断され、投薬を続けておられました。
ここ数年は4件くらいの心療内科や精神科に受診され、処方を受けていたようです。
 
 
 
薬物の長期間、大量投与により肝臓に負担をかけていたところに精神的な負担が重なっていた様子です。
 
 
 
また、今年の年周りも大きく関係していると考えられます。

 
 
天候の変化が激しく、春の風が強く吹く今年の気候は持病を抱えている方にはかなりの負担になることも考慮する必要があります。
 
 
 
【治療】
癲癇の方への治療は『肝』を中心に考えます。
 
 
肝虚もしくは肝の邪や実をよく見る必要があります。
 
 
急驚風の場合は概ね『肝実』と思って間違いないと思います。
緊急の場合は『大敦(たいとん)』から瀉血しても効果があります。

発作を繰り返し、発熱してきます。病が頂点を迎えるまで繰り返しますので注意が必要です。
 
 
病の進行については通常の『風邪』と変わりませんので発熱し、体温の上昇が頂点に達するまでは様々な症状が起ります。

発熱の頂点を過ぎれば、次第に落ち着いてきます。
 
 

肺もしくは脾を補うことも大切です。
 
 
慢驚風の場合も同様に考えますが症状が起こっていないときは『肝を補う』意識を常に忘れないようにしてください。

 
 

通常の小さなお子さんの癲癇の場合は『胆汁の分泌異常』であることがほとんどです。
 
 
治療としては季肋部や鳩尾(みぞおち)の緊張を緩めることで緩和していきますので根気よく続けていただければ大丈夫です。
 
 
 
 

【養生】

肝木の養生が大切になります。
 
① 23時から3時までの睡眠の確保
② 感情的、刺激的な環境の回避
③ 薬品投与の管理、もしくは減薬
④ 添加物を多く含んだ食品を控える
⑤ 油の摂取を控える

などを伝えておきましょう。
 

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