『へバーデン結節』の施術
コロナ騒動が続いていますが皆さんいかがお過ごしでしょうか?
日本ではもう少しで鎮静に向かうと思いますので踏ん張りましょうね。
今回は気温の急激な変化に伴って、増えてくる関節痛の中でも厄介なへバーデン結節についてお伝えしてまいります。
『52歳 女性 庁舎勤務』
5年位前に父の介護をしている時から痛みを感じるようになったので覚えているが気づいたら関節が腫れて、痛みがきつくて整形外科に受診したが処置はないと言われてがまんしていた。
腫れが治まったのであきらめていたが最近、ものが持てないだけでなく書き物をする時にも支障が出るくらい腫れてきたので相談した。
当院に来院される前にリウマチ内科にも受診されましたがリウマチではないと言われたそうです。検査も受けられています。
東洋医学では関節の問題は『脾土胃』の変動として捉えます。脾土を中心として、証を立てることが多くなりますので覚えておきましょう。
へバーデン結節は骨の変形ではありますがリウマチのような関節が壊れる病気ではありません。
関節包内に浸出液が溜まって、それが圧迫しながら関節に変形が生じてくるところに問題があります。
このあたりを頭に入れて、対応していくと答えが見えてきます。
今回の状態は
脈状;沈・数・虚
証;腎虚脾実
取穴;陰谷・尺沢・陰陵泉・曲沢・梁丘・三間・腎兪・脾兪・厥陰兪
脇部や側胸部に散鍼を加えながら肋骨の可動域を確保し、腋下のリンパ液の停滞を流すことが大切です。
結果;すぐには出ませんのでよく説明をする必要があります。結果が出ないというのは変形が治らないという意味で痛みや腫れは治まってくれますので取り組んでいきましょう。